アトピーにとって困ることはいろいろありますが、体がかゆくてよく眠れないという人も多いのではないでしょうか。
アトピーにとって睡眠不足がどれほどに生活の質を引き下げてしまうのか?睡眠不足の対処方法はあるのか?
それらについて考えてみたいと思います。
睡眠不足とは?
その前に睡眠不足についてざっくりまとめていきます。
睡眠不足とはその名の通り睡眠時間が短いことによる健康トラブルの一つです。アトピーの有無にかかわらず、睡眠不足は全ての人に起こりえる症状です。
睡眠不足の症状
睡眠不足は具体的にどのような症状が発生するのでしょうか?
- 日中眠たくなったり、頭がぼーっとしたり疲れを感じてしまう
- 体の免疫機能が低下する
- 疲労が解消されない
- 思考能力が低下する
- そのような生活の場合、食事バランスも乱れがちである
睡眠不足の場合このような症状が発生します。このような状態が蓄積していくとこれらの症状が悪化していくことになります。
睡眠不足の対処方法
睡眠の必要時間は平均7時間くらいだと言われています。しかし、毎日7時間寝れば睡眠不足にならないかというとそうとは限りません。
睡眠にも浅い睡眠や深い睡眠といった質が存在します。睡眠が浅くなってしまうと、必要時間寝ることができたとしても質の良い睡眠をとったことにはなりません。
従って睡眠の質も向上していかなければ睡眠不足は解消されないということになります。
睡眠の質を向上するための方法としては以下のようなものが挙げられます。
- しっかり風呂に入って体を温める
- 日中によく運動して体を疲れさせる
- 布団やまくらなど、体に合う寝具を使用する
しかし、昨今の社会状況では仕事が忙しかったり趣味などに没頭してしまいがちなので睡眠時間がどんどん削られてしまいますよね。
そのためどうしても睡眠の質は低下しざるを得ない状況に陥ってしまいます。
アトピーと睡眠不足
アトピーの場合だと睡眠不足がさらに悪化する場合が多いです。
- 身体がかゆくて眠れない
- 出血により寝具が血で汚れる
- 睡眠不足による免疫力低下でアトピーも悪化してしまう
これらのような悪循環が発生してしまいますので、アトピーの場合睡眠不足はかなり深刻な問題であるといえます。
アトピーの睡眠不足対処方法
アトピーの場合どのように睡眠不足に立ち向かえばよいのでしょうか?
体のかゆみをなるべく少なくする
アトピーの症状がなくなってしまえばそれに越したことは無いのですがその実現は困難なので、体のかゆみを極力減らす方法を考えるべきでしょう。
- 生活環境が乾燥しないように監視し、必要な場合は加湿を行う
- 風呂などで体を清潔にする
- 体に合うせっけんを使用する
- 皮膚の表面が乾燥しないようにしっかりと保湿する
- かきむしったとしても傷が深くならないように爪を短くしておく
- 皮膚科に処方された飲み薬や塗り薬はしっかりと使用する
かゆみの原因はアトピーの炎症なのですが、よほど重症でもない限りはかゆみや乾燥によるひっかき傷の方が問題になります。
原因の元をなくすのは困難でも乾燥から身を守ることは加湿や保湿を行うことによって十分可能です。
また、かゆみに負けてかきむしったとしても爪を短くしておくことで肌のダメージを軽減することができます。
寝ている場合は無意識にかきむしってしまうので爪を短くするのは非常に効果的です。
さらに、医師にもらう飲み薬などはかゆみ止めの効果もあるので忘れずに服用する必要があります。
体に合う寝具にする
- 布団のシーツなど、化学繊維ではなく綿製品にする
- 布団の材質も、化学繊維ではなく羽毛などにする
- マメに布団を干す
これらのように寝るときに体がかゆくならないような布団やシーツを選ぶことも重要になります。
運動をする
- たまには運動して体を動かす
- 肩こりなどがあるなら体操などをして体をほぐす
- 肩甲骨まわりや首の筋肉を柔らかくする
運動をすれば程よく体が疲れるのでその日はよく眠れるようになるでしょう。
首や肩の筋肉が凝りすぎていると寝ていてもそれらの筋肉が活動してしまうので睡眠が浅くなる可能性があります。
肩こり解消のために筋トレを行うのはきちんとした知識が無いと逆効果の恐れがあるので、体操のような運動の方が効果的でしょう。
太極拳などを始めたらよく眠れるようになったとかアトピーが良くなってきたいう方がおられます。
したがって肩こりが解消されるような運動に取り組むことをお勧めします。
まとめ
アトピーにとって睡眠不足はかゆみやひっかき傷と共に重大な問題の一つに挙げられます。
睡眠不足を解消するのは困難ですが、比較的ましにするためにはかゆみをできるだけ減らす努力が必要になります。
可能な限り良質な睡眠がとれるようにがんばりましょう。